2011年8月27日土曜日

「福島第1原発 20Km圏内」に中高年齢者特区を創ろう

毎日新聞の記事から「このままでは町は うば捨て山 になってしまう」

 東京電力福島第1原発から半径20~30キロ圏内の緊急時避難準備区域の指定が9月にも解除される見通しとなったが、全域が対象となり9割以上の町民が避難する福島県広野町の住民からは「解除後も子供を持つ若い世代は町に戻ってこないのでは」との悲痛な声が漏れる。放射性物質への不安から帰宅をためらう保護者が多いとみられるためだ。25日には町立広野小がいわき市内の小学校に間借りして再開したが、地元での学校再開のめどは立っていない。
人口約5500人の同町で今も残るのは約300人。原発関係者らを対象に飲食店や商店を経営するためで、大半は高齢者だ。多くの店舗や病院は閉まったまま。役場機能もいわき市内の工場跡地に移転した。幹線道路は原発作業員を乗せた車やバスで一時的ににぎわうが、一歩外れると「ゴーストタウン」に。窃盗被害を防ごうと赤色灯を付けた警察車両が頻繁に巡回する。 広野駅前で原発作業員らに金物を売る渡辺ユワさん(74)は「孫の将来を考えると『すぐに帰ってこい』とは言えない。でも、若い人が戻らないと町の未来は開けない」。理容店を開く新妻龍治さん(66)は「このままでは町が『うば捨て山』になってしまう」と危惧した。【毎日新聞8月25日から抜粋】

上の記事を読んで本当に心が痛んだ。だからといって、子ども達や若い人の将来を考えれば、「町に戻ろうよ!」とは決して言えない。
 ふるさとを奪われ、生活の基盤を破壊された避難地域の皆さんにとっては、気分を悪くされる考えかもしれないけれど、放射能汚染の現実を直視して、20年〜30年スパンの大胆な発想が必要とされているように思う。

 例えば、「元気な中高年のまち=中高年齢者特区」の創出だ。
 東京電力福島第1原発から半径20kmの土地を国が買い上げ、50歳以上が居住する地産地消の「特区」を創るというプラン。原発から3Km圏内には、「特区」の主要産業になる「使用済み核燃料処理施設や県内で生じた汚染物質を適切に管理、処理する最終処理施設、そして再生エネルギーの研究施設」を建設。現状の農地や牧草地は除染後、「特区」の「地産地消」を支える農地として活用、昔から居住されていた50歳以上の農家の方に営んで頂き、「特区」の食を支えて頂く。「特区」から移住しなければならない住民には、土地の買い取りと補償金により移住をサポート。「特区」内の行政に携わる人々は各地の役所で50歳を超えた方を迎え入れ、その移動枠で「移住」する若い人々の雇用を確保。その他の業種でも同様。「特区」内は、税の優遇と年金の優遇措置等が行われ、脱サラや、技術を活かして働きたい「退職世代」を受け入れる。
 ちょっと体力は落ちたけれど、技術や知識を持った50歳以上の人が集まるのだから、きっと新しい可能性が生まれる。若い人がいなくても「気が若い人」がたくさん集まれば、新しい活気も生まれるのではないか。なによりも「国のためになっているとか、子ども世代のためになっている」という「想い」を持ちながら生きられるのでは。「生き甲斐探し」シニア層向けの施設を創るより、よっぽど良いのでは・・・と思う。小生も60歳近くになるにつれて、高齢期に対する漠然とした不安を感じている。未来のためになって、新しい人生を切り開けるならトライしてもいいかなと思う。
 50歳以上の人の特区だから、本当の大人のための町づくりが出来るんじゃないかな・・・

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